ところが多くのコンサルタントが、まるで製造業の発想のような指導をしています。特に接客サービスでは、お客さまがどのように反応し、どんなことを求めてくるか予測困難です。
なのに<生涯顧客>を創るために、準備したことを実行するように指導します。
1回は通用しても、生涯顧客つまりヘビーユーザーに同じことを毎回したら、嫌がられることは目に見えています。こんな指導をする背景には、製造業あの発想が働いているから、というより苦慮した痕跡が残っています。
人はどんどん変わります。そしてその行動は「感情的」つまり「エモーショナル」です。そこで「エモーショナル・マーケティング」の重要性が説かれたりもします。
消費者は裏返せば働く人々です。価値観が多様化し、流動的な現代にあって、与えられた仕事をただ黙々とこなすだけではなく、自己実現もできません。
つまり決まった仕事、作業を黙々と提案されるだけでは、消費者として感動もないので、ビジネスとしても成功しにくのです。だからこその「エモーショナル・マーケティング」です。
外食産業のように、味や盛り付けで感情を動かせる場合は、まだ差別化要因を探すこともできますが、このような要因がない場合は、人間力に頼るしかないのが現実です。コンビニエンスストアでさえ、新商品の寿命がわずか2週間程度しかない時代に、きめ細かい変化への対応を人間力に求められる時代です。
昭和の中盤期には通用していたマスセールス、マスプロモーション、マスマーケティングの時代は終わっています。
現場の変化に迅速に対応するには、自主的に考え迅速に行動する人材の育成が必要です。それさえ本部からの指示待ちでは機能しません。
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